心理セラピー―内界の変革/命の洗濯―
心理セラピーは精神が病に侵されている方の手立てという感覚が根強く、日常的かつ効果的な活用法を知らない人が多いようです。健康⇒未病⇒病気。身体が風邪をひくように心も普通に風邪をひくのです。近年はご高齢の方のエクササイズも注目されホームワークやジムへ通う人が多くなっていますが、心への日常的なホームワークや違った空間でのエクササイズは実に効果的であることをお伝え致します。こころの不均衡は後に多くの課題を作ってしまいます。何故ならば心と体は互いに影響し合うものだからです。こころが爆発してしまわないように胸が重く苦しくなる前にできること、自然に触れることやセラピーで『こころを遊ばせる』ことを生きる術としてお気軽にご活用ください。 ―こころの開放― とかく意識は硬くて一面性であることが多いのです。箱庭・芸術・物語療法といったセラピーで意識を緩め非日常へ向けることは、クライアントとセラピストとの相互的関係において通常とは違う時間となって本来的な力が発生します。この1回1回がかけがえのないものとしての体験の中で、起きていることとして自律的に向き合うようになる自発的力を得、この特別な時間においてこころに変化が生じたことを受け止められ、自己理解(自分の考え方の特徴にきづくこと)が可能となり「今ここを生きる」ことを意識できるようになることでしょう。 非言語(箱庭・芸術療法)
1つには、ノンバーバルコミュニケーションといって非言語による方法で遊んでいきます。 言葉というものは実は本来的でまた人の言葉には限界があり束縛があるものです。そもそもこころの中を全て言葉で表すことは不可能です。又、言葉は意外にも対象を言い当てていないのです。そして、言葉による弊害束縛は無意識の中で強調されしこりとなっていくこともあります。ことばから離れてこころとからだの一体性つまり身体感覚を得ることが重要であり、そうしたことを日常に取り入れることはとても大切なことなのです。 箱庭療法
―人生の苦しみと克服への道が現れる― まずは内側を水色に塗られた木箱に入っている砂で遊びます。砂の感触と模りなどで十分に遊んでからさまざまなアイテムのミニチュアを思うままに配置していきます。こうした内面の表出は同行する存在がいることで安心して自己治癒力が自発活性化されることになります。箱庭セラピーで感情を自分に対する解釈として受け取ることもありますがセラピストからは何の解釈もしません。クライアントは情動の中に隠されていたイメージを見出すことで内的に静められ安心させられていくことになるでしょう。 アートセラピー/芸術療法 ―自己肯定― こうした非言語的な表現セラピーは、言葉以上の情報が伝達されこころやからだがいつも変化していることを実感でき自分との一体感を感じます。自由に表現することで自分自身の内界、真実の自己、自己の本質に触れることができ、自分自身の架け橋(内界と外界)となります。自己肯定が育っていないと他者に心を開くことは難しいものです。ありのままの自分を受け入れ自分の存在を肯定できる本来の自分を取り戻すことを目的としています。 言語(物語療法)
―物語は心の束― 語りは経験した出来事それぞれの想いなど人生史を構成し意味づけることを、セラピストはただ傍にいてそれら心身の調べに耳を傾けます。他者に語り承認される中、発話をおこなう主体と語られる内容となる主体の二重性において新たな主体が生成され物語は編み直されていきます。こうした他者との共同作業のよって変容が起き人生の意味を更新することも可能でしょう。「たった一人のだれかが聴いてくれることが自分を支えてくれる」これは命の核が共振する現象にあたります。 |